with age 92歳の母のぼちぼち介護日記

母の介護を通して、素敵な歳の重ね方を学びます。

もやっとします。

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たった1度しか放送されているのを見たことがないのですが、 
もやっとする広告がありました。


この👇ACジャパン
新型コロナウイルス感染拡大防止にむけて、
臨時キャンペーン作品の中の
【コロナが終わったら篇】です。

www.ad-c.or.jp

  おじいちゃん
  おばあちゃん
  コロナが終わったら
  どっかいこうね
  だから、今は、
  家にいてね。

  

もやっとする点は2点あります。

1⃣声からすると小学生の子が、「おじいちゃん・おばあちゃん」と
 呼びかけていると思われますが、
 だとすると、おじいちゃん達は
 大方60代~70代で、いかにコロナ禍といえども、
 家にじっとしている年代ではないのではと思います。
 現役で働いている方も大勢いるのではないでしょうか。

2⃣80代、90代の方に向けてだとしても、
 「コロナが終わるまで家でじっとしていて下さい」と
 呼びかけるのは、私はどうなんだろうと思います。

高齢者の方がコロナに感染すると重症化するリスクが高い事はわかります。
高齢者の方を想っての広告なのも、重々承知しています。

その優しいお心を否定しているのではありません。
そのお心遣いに感謝しています。ありがとうございます。

ただ、日々高齢者と接している者がもやっと感じるのは、
高齢者が長期間家でじっとしているのは、
それはそれで色々なリスクを伴う事があるということです。

いつ終わるかわからないコロナを、「終わったら…」と言われても
私達でも困りませんか?

「コロナが終わるまで家にいなさい」と言われると、
真面目な高齢者は、お友達に会ったり、お稽古やお買い物などを控えます。
それゆえ中には、軽い鬱状態に陥っていらっしゃる方もいます。
私の母も体力は減退し、物忘れが著しく進みました。


それに世の中は、『マイナポイント』、
『Go to travel』や『Go to eat 』 キャンペーンで
活気づいているのに、高齢者に家にいて下さいと言う。
キャンペーンに参加したくても、やり方がわからないので、
社会から取り残されている感が著しいのです。


確かに、コロナに感染しないように十分な注意が必要でしょう。
けれども訴えるべき方向と言葉が違う気がして・・・もやっとします。