with age 92歳の母のぼちぼち介護日記

母の介護を通して、素敵な歳の重ね方を学びます。

AED

f:id:withtheage:20201212085213j:plain


昨日のブログに、Kちゃんの事を書きました。
で、Kちゃんが教えてくれたことで、『なるほど!』な話を思い出したので、
それを今日は書きます。

それは、AEDに、まつわる話です。

現在は、学校で、教習所で、市民講座でと、
広く一般に知られるようになったAEDですが、
私達の年代の方は、ほぼほぼ講習などを受けたことのない年代だと思います。

若い方には、常識なのかもしれませんが、少しお付き合いください。

Kちゃんが運転免許証を取る時の、AEDの講習の時に聞いた話だそうです。

倒れている人が毛深い時
パッドが肌に密着せずにAEDの効果が減少したり、やけどの原因となります。
できるだけしっかりと密着するように貼り付けます。
貼りにくい場合は、予備のパッドや、小児用パッドで、
まず素早く胸毛ごとはがしてから、新しいパッドを貼り直してください。


「って習ったの」😮

「え-え--痛そう\(◎o◎)/心臓止まりそう‼」

😁「大丈夫❕ 既に止まってるんだもの。
  それに、引っ剥がすことで心臓が動き出したら、なお良いでしょ」

なんて、コントのようなやり取りをKちゃんしました。


器械も色々なメーカーが出していて、どれが良いとかはないと思いますが、
私が少し覗いた中で、説明文が👇分かりやすかったので、これを貼りました。

www.aed-life.com


どの救命手引きでも、「救命は一人ではやらずに、周りの人を巻き込んで行って下さい」と書いてあります。

それも、不特定の方に向けて呼びかけるのではなく、「あなた👉」と、呼びかけた方が良いそうです。

今思えば、それが納得できることを、もう15年ほど前になるでしょうか、
私は電車の中で体験したことがあります。
 

朝の通勤時間帯で混みあっていた車両の中で、私は運よく座っていました。
横に、70代のご夫婦が座っていました。
ご主人は、iPadでずっとゲームをされていました。
と、突然ご主人が座席から滑り落ちるように倒れたのです。
そして、そのままピクリともしません。
奥様は、あわてて、ご主人の名前を呼び続けていらっしぃました。
私は、「どなたか、医療関係者の方はいらっしぃませんか?」と大きな声で、
呼びかけましたが、どなたも名乗り出て下さいませんでした。

その内、次の停車駅に着き、私は体を半分外に出して、ドアが閉まらないようにしていました。
「どなたか、駅員さんを呼んで下さい」と叫ぶと、
「すぐ呼んで来るから、待ってろよ!」と言って駆け出して下さった方がいました。

その方のお陰で、駆け付けた駅員さんのタンカーにご主人は乗せられ、
奥様と電車を降りられました。

電車は、10分遅れで発車しました。

助けを呼びに行って下さった方は、戻っては来られませんでしたので、
その後、どうされたのか分かりません。

実はこの方は、私が電車に乗り込んだ時から乗っていました。
疲れていらっしゃたのでしょうか、ぐっすり寝ていました。
汚れた作業着から悪臭がしていて、その方の周りだけ席が空いていましたので、
印象に残っていました。

「だから?どうなの?」なのですが、
満員の電車1両に居合わせた人の中で、手を上げて助けて下さったのが
彼一人だったのです。
なにか私自身、見かけで人を判断していたと反省したのです。

あの時、確かに「そこのあなた👉」とお願いしていたら、
手伝って下さった方もいたと思います。

あれから、15年は過ぎています。
日本は、色々な災害も経験し、救命の知識も広まりつつあります。
きっと今なら、手を上げて下さる方も増えていると思います。

救命は一人では、できる事が限られます。
その時、私は私のできる限りの事の出来る人でありたいと思います。