私が読ませて頂いているブログの中に、
繰り返し高齢者や認知症の方にお好きだった曲を聴かせると、
脳の活性化に繋がると書かれている方がいます。
その方は高齢のご両親に、お好きだった曲を聞かせていらっしゃるそうです。
お幸せなご両親ですね。
以前私もブログで思い出の曲の力を書いたことがあります。
老人介護施設🏠では、
♬音楽療法レクリエーションがあり、高齢者の方々に喜ばれます。
それは回想法の一つで他には、
・映像回想法 昔見た映画、テレビ番組
・アルバム・写真による回想法
・昭和レクリエーション 男性はコマ回し、女性はあやとり等をする
等々があります。
回想を行うことで、自身の『自尊心』 の向上効果や、
介護者が一人一人の高齢者の生活史や生き方に対する敬意を深め、
ケア技術の向上のヒントが得られると言います。
私も以前、回想法の勉強会に参加しましたが、参加された高齢者の方はもちろん、
私もとても楽しい時間を過ごすことが出来ました。
コロナが収まったら、傾聴ボランティアに加えて、
こちらの活動にも参加したいと思っています。
さて、『魔法の曲』の続きとして、今日は傾聴ボランティアで体験した
別のお話しを書きたいと思います。
それは、私が傾聴ボランティアを始めてまだ初期の頃の話です。
私達のグループの創設者でもあり、大先輩、当時80歳は過ぎていらしたNさんと
特別養護老人ホームに伺った時の話です。
午後2時過ぎ、お茶の時間も終わり利用者さん達は眠くなる時間なのですが、
お昼寝を長くされると、晩に寝れなくなるので、私達ボランティアのいるリビングへ、毎回ヘルパーさん達は、皆さんを連れていらっしゃいました。
お部屋では寝たきりの、お話もされないような方も
気分転換に寝た体勢の車椅子ベッドでリビングに来られます。
そんな方には、新米の私はどう接して良いか分からず、
私はお話の出来る方の傾聴をしていました。
ですが、Nさんは車椅子ベッドの方のそばにご自分の椅子を運び、その方の手を握り、
耳元で歌を歌われます。そっと優しくその方だけにしか聞こえない様な声で。
唄っていらっしゃる曲は、私には題名が分からないような曲です。
すると、利用者さんの口が動きだします。
明らかにNさんに合わせて歌っていらっしゃるのです。
一言一言必死で口を開けて、途切れ途切れですが歌われてます。
私から見ると、そのお二人だけが輝いているような空間でした。
又、別の認知症の方のためのグループホームでも、Nさんが横に座り唄われると、
100歳を過ぎた方達も涙を流されたり、体を揺らされたりしました。
同世代の高齢者が傾聴することの素晴らしさを、いつも教えて頂きました。
Nさんは2年ほど前に、介護ホームに入られましたが、今外からボランティアが、
訪問できない中、同じホームの利用者さんの傾聴をされているそうです。
回想法・・・昔のことを懐かしく思い出したり、誰かに話すことで、
脳が刺激され、精神状態を安定させる効果が期待できる。
長く続けることで、認知機能が改善することも明らかになっており、
日本でも認知症のリハビリに利用されるようになってきた。
昔の記憶を蘇らせることが、今を生きる事に通じるのです。
ところで、母の年代(昭和初期の年代)の思いでの曲は、
私(60代)がギリギリ知っている曲です。ですので、一緒に歌うことができます。
ですが、私達が高齢者になった時、果たして私達の介護者達は
私達の青春時代に流行った曲を歌えるでしょうか?
私達青春時代1970年代は、ビートルズや、カーペンターズなど洋楽が流行った時代です。国内でもフォークやグループサウンズなど音楽の趣味が人それぞれ多岐に広がった時代です。
介護して下さる方が利用者の好きな曲を知らないかもしれません。
これからは、介護施設入所時に作る書類に、
「思いでの曲」「思い出の映画」「好きだった作家」「好きだったアーティスト」欄を
作ってもらって、介護の方達に知っておいてもらいたいですね。
認知症になって自分で思い出せなくても困らないように
今のうちに、写真や、曲のMy Albumを作っておかないといけませんね。
そして繰り返し、聴かせてもらったり、見せてもらったりしたいですよね。
私が将来のために音楽Albumを作るとしたら…
ユーミンの荒井由実時代の『卒業写真』『中央フリーウェイ』と、
南佳孝の『モンローウォ-ク』と大瀧詠一の『カナリア諸島』は外せません(^_-)-☆